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zoom RSS 反米主義者への伝言 Part2

<<   作成日時 : 2011/11/22 21:58   >>

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共和党政権はアイゼンハワー以来ずっと一貫して日本に「対等な同盟国」となることを求めていたという。

加えて、アメリカ(共和党政権)は何度も日本に「憲法改正・国軍創設」を求め、ブッシュにいたっては「核保有容認・靖國への参拝」までも提示していたようだ。

日本の保守陣営の反米派は、この事実を踏まえ、日本国内の内なる敵(反日左翼)が存在し、日本を弱体化しているととらえるべきだろう。

前回のエントリー、「反米主義者への伝言 Part1」に引き続き、今回は Part2 を紹介したい。

※2004年時点(自公政権下)の論説であることに、ご留意のこと。



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    『日本人が知らない「二つのアメリカ」の世界戦略』 (P436 〜 P441)
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【日本の国家戦略(二)】

保守陣営の反米主義者に問う

保守陣営の反米論者に改めて問いたいことは、日本自らが親ソ親中左翼勢力の手によってここまで狂ってしまっているその責任を、国内にではなく米国に求めGHQだのヤルタ・ポツダムだのと責任転換することを、恥しく感じるべきではないかということである。

共和党政権はアイゼンハワー以来ずっと一貫して日本に「対等な同盟国」となることを求めており、ダレス特使もレーガン政権も現在のブッシュ政権もアメリカは何度も日本に「憲法改正・国軍創設」を求め、ブッシュにいたっては「核保有容認・靖國への参拝」までも提示しているのだ。

そしてそれを自ら拒否してきたのが日本なのだ。

平成十年八月のテポドン発射に対してこともあろうに北朝鮮に祝電を打った社会党代議上がいるような日本の狂った現状は、もはやアメリカとは関係ないのである。

現在の日本の歪みをすべて「東京裁判」「GHQ占領政策」のせいにして反米を主張することは、韓国が何もかも全て「日帝植民地支配」のせいにしてしまうことと同じことだ。

日本の歪みのルーツはGHQが創ったかもしれないが、それを引きずり続けさせている本当の敵は、まず日本の「内部」にあり、日本弱体化のためにそれを利用する中共、そして米国民主党、すなわちこの「反日の枢軸」こそが我々日本の自立再生を望む保守陣営が闘うべき相手なのである。

これまで日米同盟重視路線と自主防衛構築路線は相容れないものであった。とりわけクリントン時代がそうであったように、民主党政権下であれば今でも相容れない。

しかし共和党の対日方針が、アメリカの対等なパートナーとして中共に対抗できる強大国日本の再生である以上、その二つの路線は一致したのである。

我々は左翼の「戦争が嫌いだから自衛隊をなくせ」という主張は、「火事が嫌いだから消防署をなくせ」「泥棒が嫌いだから警察をなくせ」と同義だと批判してきたが、「アメリカが嫌いだからブッシュの国際戦略も否定する」という短絡思考状態に陥ってしまえば、左翼と同じレベルに堕するのではないだろうか。

これは心情的にアメリカが好きか嫌いかの次元でもなく、中共のアジア征圧を阻むためには絶対不可欠なプロセスなのだ。

イラク戦争の混迷で米本国でもブッシュの支持率が低下してくると、反米論者は「ブッシュを支持した親米派はどうするつもりなのか」と気勢を上げているが、どうするもこうするも糞もない。

私は旗色や風向きを見てブッシュを支持したのでもなければ、そもそも「親米派」と呼ばれる筋合いもない。私の判断基準はただ一つ、日本の国益だけである。

ストロングジャパン政策を採る共和党政権だから支持したのであり、仮に共和党が少数野党に転落したとしても、共和党がこの対日方針を堅持するかぎり私は共和党を支持する。

アメリカ人がブッシュをどれだけ支持するかには関係なく、私はブッシュや共和党の対日方針自体を支持しているのである。

「強い日本」を望む保守主義者の一人として私は、大学で日本語を覆習し「対等な日米同盟」を待望し靖國神社へ参ろうとしたブッシュという人物を否定する要素が何も見当たらない。

従って仮に世界中が反ブッシュを唱えても、私はブッシュを支持するが、もしケリー民主党政権が誕生すれば私の対米スタンスは一変するであろう。

私の信条は「日本の国益になるのであれば、相手が天使でも悪魔でも手を組むべき」というリアル・ポリティクスであり、アメリカという国を二分する勢力の一方(共和党)と組み、もう一方(民主党)と闘うという、いわば「超米」の立場であると考えている。

そして近未来において「強い日本の復活」が成しとげられた暁には、その先に待ち受けている中長期的未来において、日本は人類的視野に立つ新たなる国際戦略が必要となる。

その中長期的国際戦略については後章で述べるが、現在の日本は現実を見据え、一歩ずつ確実に近未来戦略を実現していくべき段階である。

そのためには言葉は悪いかもしれないが、共和党を「利用」するべきであり、利害が一致する以上それは同時に共和党が日本を「利用」することにもなる。近未来の日米関係とは、そのように互いに利用しあうもので良いのではないだろうか。

私の前著『暁か黄昏か』に対しては複数の保守活動家の方から「それでもやはり反米だ」というご意見の手紙を頂いた。

仮に途中過程の戦略は異なっても、最終的に目指すところが同じである以上は反米保守の方々も同志であることに変わりはない。しかし同志であるが故に、私は「反米か親米か」という二元論だけは再考してほしいと願うのだ。

アメリカという国家を丸ごと「白か黒か」「善か悪か」と見る発想は、戦時下のプロパガンダではともかくも、平時においてはマルキストの「アメ帝」論と何ら変わらない。

私に対して「親米」あるいは「反米」のレッテルを貼られることも大きな勘違いであり、アメリカ側から見た場合に共和党支持層にとっての私は「親米」だが、民主党支持層にとらての私は「反米」となる。

最近保守陣営内で親米派をポチと呼んで小馬鹿にする風潮があるが、「米国の半分(民主党系)は日本の敵だ」と断じる私までもポチ扱いされるのだろうか。

西部邁氏は自著で「親米派に属することに何の恥辱も感じないままに日本国憲法に悪罵を投げつける」ことは「国民精神の退廃」と述べている。

しかし西部氏ほどの碩学が何故分からないのであろうか、「アメリカがつくった憲法」ではなく「米国民主党がっくった憲法」であることを。

共和党はこの憲法を「共産主義的であり交戦権放棄は非現実的」と批判し、憲法前文について「平和に対する罪」が下敷きとなっている点にも異を唱えていた。

そしてウイロビーら共和党の反対意見を押しきって民主党左派がつくった憲法だからこそ、私はこの憲法に悪罵を投げつけると同時に、民主党に対しても悪罵を投げつけている。

小林よしのり氏も「マナーとしての反米」と言われた。言わんとされていることの意味は分かる。

しかし正確には反米ではなく反民主党、反GHQ(それもより正確にはニューディーラーが実権を握る占領前半期のGHQ)と捉えることこそマナーであり、私はその立場である。

日米開戦に反対し対日圧力に反対し、民間への空爆にも原爆投下にも反対し、東京裁判にも占領憲法にも疑問を呈してきた共和党、その共和党までも含めて「反米」を唱えることこそマナー違反ではないだろうか。

ルーズベルトの挑発に乗って日本が先制攻撃を行ったから、日米連携によるアジアの防共を希求していた共和党も戦争以外の手段はなくなったのだ。

おそらく私は誰よりも「アメリカの半分」すなわち民主党勢力を憎んでいる。

もし米国が一党独裁で米国民全員が民主党支持者であれば、日米関係は日中・日朝関係と同じであり、その場合は私は「アメリカと対決せよ」と主張する。

しかし現実は違うのだ。

私は民主党のウィークジャパン勢力まで含めたアメリカ全体に対しての親米ではないことから、当然西部氏の言う「恥辱」は感じないし、「二つのアメリカ」が対日路線で対立し続けてきた米国近現代政治史を学ぼうとしない西部氏の精神こそ「退廃」したのではないか。

さて西部氏や小林氏よりも遥かに無知な内容の論文が平成十六年五月二日の産経新聞に掲載されている。榊原英資氏の「理念欠く親米保守主義者の堕落」なる見出しの一文だ。

榊原氏は相も変わらすの「アメリカは一つ」の視点で親米・反米の二元論に分け、「アメリカか中国かという彼らの思考は冷戦時代の影響を残した極めてイデオロギー的なもの」「親米保守主義者は、本来の保守主義を捨てイデオロギーとしての親米を選択した」と決め付け、あげくには「(同時に)親米・親中路線を取るのが戦略プラグマティズムというもの」とまで述べている。

この榊原氏の意見は本書で私が述べる戦略と真っ向から反するものなので、榊原氏の無知な思い込みや間違いを幾つか指摘しておきたい。

まず榊原氏は自分がアメリカを一括りに視ていることから、親米か反米かしか存在しないものと思いこみ、私のような「二つのアメリカ」に対して反米でもあり親米でもあるという第三の視点の存在を知らない。

次に「イデオロギーとしての親米」も糞も、保守主義としての信念が揺るぎないが故に共和党と民主党に対して異なるスタンスを取っているのであり、両党の違いも知らず一括りにして反米を言うほうが余程観念的な「イデオロギーとしての反米」である。

私に言わせれば、反米か親米かでしか考えられない人間こそ無知への堕落なのだ。

次に榊原氏はおそらく地政学やリアリズム国際政治学の知識がない。

従って米中冷戦が不可避であり日本には中間的立場が許されないことが理解できない。日本がその中間的立場を取るためには、核武装を含む軍事大国化か絶対不可欠な地政学上の条件となるが、それだけの決意が有っての主張とも思えず、また日本の現状を考えればそれは不可能に近い。

さらに榊原氏の言う「戦略プラグマティズム」なるものは親中・親米路線を同時に取れという、国際力学の現実を全く無視した非戦略的ファンタジーにすぎず、要するに「アメリカとも中国とも仲良くするべきだとおもいま〜す」という子供の発想である。

つまり加藤紘一という対中従属主義者が唱える「日米中等距離外交」と同じものなのだ。

プラグマティズム(実用主義)と言うからには徹底したリアリズムを下敷きにするべきだが、日本弱体化を国是とする中共と、その中共と結んで日本封じ込め政策を採る米民主党、これらの苛烈な対日戦略に対して「仲良くしましょう」とニコニコしていれば良いのであれば、それは現在と何も変わらない。

また「冷戦時代の影響を残した」と言っているように、榊原氏はすでに米中冷戦が始まっていることさえも知らない様子である。

ハンチントンも「アメリカと中国は、冷戦中のアメリカとソビエトと同じような状態に達するだろう」と自著で述べているが、榊原氏はこの新しい冷戦の始まりを捉える分析能力さえも持っていない。

経済学では一流かどうか知らないが、歴史学・地政学・国際政治学に無知な人間が、西部氏あたりの尻馬に乗って親米保守批判をしてみただけの何とも底の浅い粗雑な論理だ。

ともあれ榊原氏は、アメリカを視るときに親米・反米以外の第三の視点が存在することをまず「学習」するべきであろう。

さて巷には左右を問わず反米主義の書籍やマンガなどが急増しているが、その種の反米書の中で米国二大政党の対日路線の大きな違いについて言及したものは、私の知る範囲では見たことがない。

全てアメリカを一つに視る視点のものばかりだ。

西部氏ら保守の反米論も、そして左翼の「米国帝国主義」論も、どちらもアメリカで二つの相反する政治勢力が拮抗してきたという現実を見据えようとしない観念論である。

容共親中にして日本悪玉史観と軍事的「日本封じ込め」政策を党是とする民主党側からすれば、「日本の左翼は何故に、多くの主義主張が一致する我が党まで含めて反米を叫ぶのか」とさぞや不満であろう。

なお不勉強で無知な人々から「親米派」と決めつけられている田久保忠衛氏や副島隆彦氏、西鋭夫氏や藤井厳喜氏らが両党の相違を述べてはおられるが、それでも本書のようにそれをテーマとして比較詳述されている著書はなかったように思う。

ところで中共や北朝鮮のような国を「一つ」に視るのは間違いではなく、一党独裁の全体主義国では「一つの意志」以外は認められていない。

敗戦ドイツが日本と違って国民全員に「非ナチス化」という洗礼を行わざるを得なかったのは、日本の左翼が言う「戦争責任の精算」なんかではなく、「一つの意志」からの脱却が必要となったからだ。

国家をついつい一つに捉えてしまうのは、日本人だけでなく他国の一般国民も往々にして陥りやすい観念だが、注意すべきはその国が「一つの強力な支配体制がある国」なのか、「二つの(又は複数)の異なる政治勢力が拮抗している国」なのかということである。

民族派からマルキストまでが野合する自民党による政権といった世界的に珍奇な日本のケースは例外として、一つの強力な支配体制が存在する国は、たとえ独裁国ではなくても「一つの意志」の国だと捉えても大きな判断ミスにはつながらない。

問題なのは「二つの意志」が拮抗する国、それも対日戦略において全く相反する二つの政治勢力が拮抗する国である。この場合に対してだけは絶対に二つに分けて考える必要があり、現在日本にとって重要な関係にある国の中で、このケースに当てはまるのは米国だけである。

つまり少なくとも日本の識者や政治家は、米国に対してだけはそれを一つに視てしまう観念論を排除しなければ、戦前日本の対米外交と同じ過ちを繰り返すことになる。

西部氏などは日本の国権自立を唱えているが、それを「応援」する対日方針を持つ共和党も含めて反米を叫び、共和党親日派の筆頭にして「強い日本の自立」を渇望するブッシュを罵倒していることに大きな矛盾が生じていることに気が付いていない。

観念論に取り憑かれた人に対しては、いくらリアリズムの国際政治を説いても聞く耳を持ってもらえないのだ。

そして国民の多くもまた分かり易い白黒二元論に影響され、「一つのアメリカ」といった多少論考を要する見解は耳に入りにくい。

本書が何十万部も売れれば別であろうが、やはり知名度の高い西部氏や小林氏の本のほうが圧倒的に影響力を持つことから、国民世論は反米へと傾いていくことになる。

本書を読んで頂いて「二つのアメリカ」の存在を理解されている読者諸氏のような方は、日本では稀少なのである。

この現在の情勢においては、誰しも単純な反米を主張するほうが易いのである。左派は勿論のこと保守陣営の中にも反米の声は根強くあり、「親米ポチ」などと揶揄されて「ポチではない」と弁解しなければならないような状況でもある。

大衆向けプロパガンダの基本は、物事を単純に白黒二元論に分類して何度もそれを繰り返すことにある。

従って大衆の耳に入るのは、アメリカは善か悪か、イラク戦争は侵略か自衛か、とにかく是か非かのレッテル貼りのどちらかになってしまう。

私の見解は、多くの人々に伝えるにはプロパガンダ的に不利な主張であることは分かっている。「プロパガンダの知的レベルは狙った人間の数が多いほど、より低くしなければならない」と喝破したのはヒトラーだが、大衆は複雑なリアリズムよりも単純な色分けを好む。水は低いほうへと流れるのだ。

しかし、だからといって安易な方向へ迎合してしまえば、もはや思想家ではない。

徳富蘇峰の孫の徳富太三郎氏が私にお送り下さった手紙の中で過分にも「戦後、赤の跳梁する時、祖父蘇峰は”日本中が赤になっても、おぢいさんは断じて赤にならない”と話していたことを想いだす」と評して下さったが、仮に日本中が反米一色になっても私は「アメリカは二つ存在している」と叫び続ける。

反米だの親米だのといったカテゴリーに自らを入れてしまえば、視野は狭い檻の中に閉じこめられ、それは日本の行く未を誤まらせるものである。

私は反発や反論多々あることは承知の上で、すべては祖国再生のためにあらゆる同志に重ねて訴えたいと思う。

時代の変化に対して「変化」してほしい。嶽ハの敵と真の味方を見誤らないでほしい。「二つのアメリカ」に気付いてほしい。過去や目先の現在だけではなく、日本の未来を見つめてほしいのである。



反米主義者への伝言 Part1
http://ochimusya.at.webry.info/201111/article_17.html


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Link: ブログテーマ 「日本人が知らない シリーズ」
http://ochimusya.at.webry.info/theme/57295fd580.html



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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
私は、アメリカは悪い国だと思っており、嫌いですが、アメリカと組む方が何かと断然有利です。
少なくとも、支那や韓国などとは組んではいけません。
coffee
URL
2011/11/22 23:19
coffeeさん
仰るとおりだと思います。
田母神閣下が言うとおり、最近のアメリカは、世界の警察と自称してますが、戦前と比較すればかなりまともになったと感じます。しかしやはり国益重視であり腹黒いところは世界各国と同様です。支那に対抗できるのはアメリカと日本、そしてイギリス、将来はインドしかありません。フランスは中共と組んでますし、ロシアは反日国家です。したがって日本のパートナーとしてはアメリカと組む必要があると思っています。
落武者
2011/11/23 00:12
こんにちは。
TPPは安全保障と深く関わっていて、中国包囲網という見方をする識者もいました。同時に、「中国の自治区になるか、アメリカの州になるかの選択」と揶揄する極論さえあるようです。しかし、経済的にはアメリカが狙う最大の市場は中国のはず。中国がTPPに参加した時に日本はどうなるのでしょうか。ともあれ、TPPへの参加・不参加はどちらにしても「進むも地獄、退くも地獄」といった状況になるようで心配です。
六角蛸錦
2011/11/23 14:52
六角蛸錦さん
中国は参加する可能性は極めて低いと考えています。ISDにしても、海外の企業が中共を訴えて・・なんて事は中共は許さないと思います。
落武者
2011/11/27 08:19



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