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zoom RSS 国防アレルギーからの脱却 Part1

<<   作成日時 : 2015/10/07 20:29   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 16 / トラックバック 4 / コメント 0

先月、安保法案が衆参で可決したことで、日本の未来に日が昇り始めた。

世界の民主主義国家が力を合わせて、「無法者」を退治しようという最中、西側諸国で米国に次ぐ世界第二位の技術・経済大国が、憲法9条を盾に取り、「命が惜しいから」、「戦争したくないから」、「金は出すから(死ぬのは他国民)」とデモをしているあり様は、世界の恥と考えて良い。

世界のスタンダードな考え方、「ノブレス・オブリージュ 」、つまり「高貴であれば責務も重い」という言葉通り、大国の果たすべき責務は重いという事だ。

反対派の SEALDs などは、安保法案が民主主義のセオリーに従い可決した後も悪あがきをしている。

今回は、そのような安保法案に反対している輩に、是非一読してほしいと思う。

以下に、『日本人が知らない「二つのアメリカ」の世界戦略』から、国防アレルギーは滅亡への道という段落を、2回に分けて再掲する。



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    『日本人が知らない「二つのアメリカ」の世界戦略』 (P241 〜 P249)
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【日本の国家戦略(一)】

国防アレルギーは滅亡への道

私は現在の日本を覆っている非現実的な一国平和主義と国防アレルギー、そしてその根本にある「日本は侵略的な悪い国」とする自国性悪説・自虐史観も含有して「妄想平和主義」と呼んでいる。

逆に現実的平和主義とは、「戦わないことが平和」ではなく「戦って勝ち取る平和」もあれば、強大な軍事力を保持することが戦争(他国からの攻撃)を抑止し回避することになると考える立場のことだ。

私のような現実的平和主義者が「戦争がなくなることはありえない」というリアリズムを前提として防衛問題を考えるのに対して、妄想平和主義者は「日本が憲法九条を護って他国への攻撃力(打撃的防衛力)を持たなければ戦争にまきこまれない」というファンタジーの世界で生きている。

つまり彼らは最初から戦争という選択技を一切放棄しているのだが、これは平和主義ではなく単なる敗北主義であり、「戦わずして負ける」という亡国的思想である。

いざという時にも戦うことのできない国、戦う選択肢を自ら放棄した国は、いつの日か必ず敵国兵の軍靴に踏みにじられて隷属国となり果て、やがては世界地図からその国名が消える定めにある。

かのヘーゲルは「海の流れが海洋の新鮮さを保つが如く、戦争は国民の倫理的健康の凝固を防ぐ。永遠の平和は堕落するのみであって戦争は人道に適う」と説き、モンテスキューやトーマス・ホッブスらも同様の見解を唱えている。

これは現在の心底平和ボケした日本人からすれば極端な考え方に感じるかもしれないが、実はこれこそが人類史上戦争が絶えたことのない根源的な原因の一つ、すなわち「自浄作用としての戦争」という真理の一面を喝破したものであり、欧米の法哲学にはこの「戦争は必要悪である」とする考え方が根強く存在する。

欧米ではこのように割とはっきりした戦争観を持つ人々が多いのだが、日本では「戦争」と聞くだけで思考停止してしまい、さらに軍隊・軍人・軍歌といった「軍」と名の付くものは全て悪だと拒否反応を示す人間が多い。

しかし「軍隊の何か悪なのか」と問いかけると、それに答えられる人間はほとんど存在せず、何か悪なのか分からないが、「何となく悪のイメージ」という先人固定観念ばかりなのである。

こんな非現実的な発想が妄想平和主義の主流を占めている。

日本人がよく見落としてしまいがちなポイントとして、世界情勢は全て何らかの形で連鎖しており、一国だけがそれとは無縁でいることはできないという現実がある。

S・ハンチントンは『腰の引けた大国日本の選択』という論文で、「日本は軍事力のてこ入れが必要だ。今日の日本はもはや孤高の島国ではいられない。日本は国際政治の舞台に参加する中でもっと先を見越した行動を取るようになるべきだ。そのためには日本人はもっと外向きにならなければならない。それはグローバルーコミュニティ(国際社会)のどこかで起こることが日本の社会に影響を与え、ひいては日本人個人の生命を左右するという現実を受け入れる必要があるということだ」と述べている。

つまり世界に存在する国が仮に日本一国だけならばいざ知らず、現実の国際社会の中では一国平和主義はファンタジーでしかないのである。

その「外からの影響」に対して日本国の主権と国民の生命を守るもの、それは最終的には軍事力以外には一切存在しない。

そして軍事力とは「外」へ対してのものであることから、攻撃力を併せ持つものでなければ全く無意味である。攻撃力がなく迎撃力だけということは、日本は防戦は仮にできたとしても敵国を降伏させる能力がないということである。

例えば北朝鮮が日本を攻撃してきた時、日本は受身の防戦を続けるのみで金正日政権を打倒することができず、それ故にその戦争はいつまでも決着がつかない。

この明らかなる現実を理解できない妄想平和主義者は、ヘーゲルの言うところの「平和にボケて堕落した人間」に他ならない。

妄想平和主義マスコミの代表格である朝日新聞は、平成十六年元旦の社説で「軍隊を欲する愚を思う」という見出しで「戦後六十年近く、日本が一切の戦争に加わらずにすんだのは、やはり憲法にお陰が大きかろう」「(自衛隊が)普通の軍隊でないことに誇りを持つのがいい」と述べ、また妄想平和主義の洗脳機関たる日教組御用達の中学公民教科書では「日本は、日本国憲法で平和主義をとっていたため、戦争にまきこまれることなく、安全で繁栄した日々をおくることができたのです」(帝国書院)と教えている。

交戦権放棄の憲法があるから平和が維持されたという幻想、もっとハッキリ言えば幻想というよりも「嘘」をマスコミが報じ教師が教える、このプロパガンダによって、例えば「もし金正日に、日本は平和憲法を持っているので攻撃しないでくれと言ったら通用するのか否か」といった常識的な試考は国民から失われたのである。

公明党の高木陽介代議士が「国軍というと、どうしても国家主義・右傾化というイメージがある」という幼児的発言をしているが、それならば日本を除く世界中の国は全て右傾化した国家主義だというのであろうか。

イラクで自衛隊が行う任務は実質的に何も変わらないのに、多国籍軍という名称になっただけで不支持の比率が増えたのも、「軍」という言葉に対して国民の妄想平和主義が感情的拒否反応を起こしたからだ。

妄想平和主義とは、世界中のどこにも通用しない日本一国の中だけの特異な平和主義、非現実的な敗北主義、すなわち単なる妄想でしかないのだ。

この妄想平和主義が広く蔓延してしまったせいで、日本では軍事や防衛を考えたり研究すること自体が「軍国主義的」とされ、他国からの攻撃を想定する言論自体が「右翼的」と言われて封殺されてきた。

例えば現在日本には、防衛大学を除けば軍事学を教える大学は一切存在していないが、そんな国は世界でも日本だけである。

アメリカではどの大学にもROTC(予備役将校訓練コース)という講座があり、この講座を履修すれば国防総省から無償奨学金がもらえる仕組みになっている。

しかし日本では軍事の知識を得ようとするならば、独学で専門書を研究するしかなく、多くの一般人はそんな面倒なことをしないため、結局は妄想平和主義の左派マスコミの唱えるファンタジーをそのまま受け売りすることになるのだ。

テレビ番組なんかで戦争や軍事をしたり顔でコメントしている人々の多くは、例えるならば野球のルールも知らない人が野球解説をしているようなものであり、タレントだの駅弁大学教授だのが幼稚なコメントを並べたてる姿には失笑を禁じ得ない。

戦争を論ずるには、そして平和を維持するためには、まず軍事を、そして戦争のメカニズムすなわち国際力学や地政学を知らなければ話にならないのだが、日本では「戦争は悪」「日本は侵略国」と唱えていれば平和主義だというのであるから、もはや思考停止の痴呆国家の様相である。

また中帰連や左寄りの戦中派などが「戦争の悲惨さは体験しないと分からないのだ」などと討論番組等で感情論を並べたりもしているが、しかし体験しているということが即ち戦争の本質やメカニズムを理解しているということではない。

例えば地震の被害を受けた人々がすべて、プレート移動や耐震構造の知識を持っているわけではないことと同じである。

単なる地震体験者よりも地震学者のほうが正確に地震を捉えているのは当然であり、同様に平和主義を堅持するというならば、先ず戦争と軍事についての知識を国民に対して与える場を設けることが先決であろう。

政府は全ての国公立大学に軍事学講座を設けさせ、防衛大学や自衛隊から教授を迎えることを即時実行するべきであり、それが日本が現実的平和主義へと目を覚ます一助になることを私は強調したい。

戦争に無知な平和主義者が戦争を招くというのはリアリストの常識だが、日本の軍事アレルギーが世界にまで惨害を与えた一例として、ボスニア紛争における国連軍の最高責任者に就任した明石康氏のケースが挙げられる。

明石氏はその言動からして妄想平和主義と自虐史観の信奉者であることは明らかであるが、セルビア軍がイスラム系住民を虐殺しようとしている時に、国連の指揮下に入ったNATO軍がセルビア軍空爆をいくら要請しても、明石氏は「平和的に」などと言って空爆をほとんど許可しようとしなかった。

そうこうしている内、かの悪名高き「民族浄化」によって多数のイスラム系住民が虐殺されることになったのである。

ブッシュ政権で国連人権委員会の米国首席代表を務めるJ・カークパトリックは「明石は軍事に関しては全く未経験かつ無能力だった。明石という人物は国連の歴史にも特筆される大災禍だった」と述べているが、「軍事行動(武力行使)イコール悪」という日本の妄想平和主義の空気の中で生きてきた明石氏は、武力行使によって維持される平和、武力行使によって守られる人道があることが理解できなかったのであろう。

日本の平和が自衛隊や日米安保ではなく憲法によって保たれてきたとするファンタジーの裏側で、歴代政権与党が国防(攻撃力)をアメリカに頼ってきたその代償は、年間五千億円からの在日米軍駐留費用負担であり、これは世界一の高額負担でもある。

在日米軍は約四万人だが、一方ほぼ同数の三万八千人の米軍が駐留する韓国では年間八百九十六億円(日本の六分の一)しか負担していない。

つまり日本では米兵一人あたり年間一千万円もの金を税金で負担してきたのだ。

さらに「思いやり予算」の使途なんて米軍基地内のゴルフ場やボーリング場、ディスコやエアロビクス施設など、実にくだらないものに費やされており、米軍将校の住宅建設には一戸あたり一億円か提供されている。

米兵の使用する電気・ガス・水道・電話代、あげくには将校宅のメイドの人件費まで一切合切が「思いやり予算」からの支出である。

日本人で一億円の住宅に住んでメイドを雇っている人なんて、どれだけの人数存在するだろうか。私はこの「金で安全保障を買う」という現状を国辱に感じる。

この責任の全ては、妄想平和主義の左翼のプロパガンダに迎合し、中共に媚び、自国の防衛力増強をタブーにしてきた歴代政権の臆病さに由来する。

さて、ご存知のようにイラク派遣によって、戦後初めて自衛隊が国連PKOのその枠を超えて海外の地を踏んだ。

湾岸戦争のように「金だけ出す」といった対応にならなかったのはせめてもの救いだが、この派遣の根拠となる平成十五年七月に成立したイラク特措法は世界の常識から遠くかけ離れた狂った法である。

一言でいうと「戦闘地域ではない場所に自衛隊を派遣する」という内容だ。

自衛隊先遣隊がオランダ軍の護衛付きでサマワに到着する姿も情けない光景であったが、むしろ私はこのイラク特措法を目にした時に、もう日本人であることが嫌になるぐらい情けない思いにかられた。

同法では自衛隊は正当防衛でないと武器使用ができず、もし仮に目の前で米軍や他国軍がイラク兵に攻撃されていても一切支援できない。

もしそうなると、その場所は「戦闘地域」になってしまうため、自衛隊は速やかに退却し移動しなければならないのだ。

およそ世界の全ての軍事関連法の中でも、これほど蔑まれる恥かしい法は他にはない。攻撃を受けた途端に逃げ出していく自衛隊の姿を米軍や他国軍が見た瞬間に、「日本はどこまで卑怯で臆病な国なのか」という二度と剥がせないレッテルを貼られることであろう。

防衛庁陸上幕僚監部がイラク派遣部隊に発した命令書には「実弾をこめる時期は別示する」とある。

つまりイラク駐留の自衛隊は、武器弾薬庫の警備兵などのごく一部を除いて、銃に実弾をこめてはいけないということだ。

兵士が空砲の銃を持だされるなんて、こんな馬鹿なことをしている国が他にあるのだろうか。

これでは福島瑞穂の「警官は丸腰で犯人逮捕せよ」という主張と大差ない発想でしかない。

さらに攻撃を受けた場合については、例えば不審車両が自衛隊の駐屯地に接近してきたら、自衛隊はまず口頭で「停止せよ」と求め、それでも返づいてきた場合は空砲の銃で空へ向けて警告射撃をすることになっている。

そしてそれでも車が近づいてきたら自衛隊員は無線機で直属上官たる班長に「実弾をこめて良いですか」と連絡し、班長は小隊長に、小隊長は中隊長に、中隊長は派遣隊長にそれぞれ連絡を取って伝達し、「実弾をこめて良し」の決定が出たら再び逆の順番で伝達されて現場の隊員は実弾をこめられるというわけだ。

そして車が「停止線」を越えたら初めて車体に実弾発砲して良く、それでも停まらない場合のみ運転者に向けて発砲して良しという内容である。

こんな馬鹿げたことをしている間に爆弾を積んだテロリストの車は駐屯地に突っ込んで爆発しているだろう。

そもそも警察しゃあるまいし警告射撃をするような軍隊が三千世界の何処にあるというのか。

軍隊であれば不審車両が「停止せよ」の警告に応じなかった段階で一斉射撃するのが当然だ。ここまで日本の軍事感覚は歪みきっているのだ。

妄想平和主義の政治家がつくった歪んだ法は数多くあるが、さんざん大騒ぎしてようやく成立した有事法制も同様である。

この有事法制の内容は欠陥だらけの不完全なものであり、まさに平和ボケを象徴する内容に他ならない。

北朝鮮のミサイルは発射から約七分で着弾するというのに、首相はまず安全保障会議に諮問し、同会議内の委員会による調査報告の答申を受け、そして閣議を招集して閣議決定し、国会の承認を受けて始めて防衛活動を命令できるというのだ。

つまり最初のミサイルが落ちるのは防ぎようがないという内容だ。北朝鮮のシルクワーム発射の時にも情報が錯綜し自前の情報収集能力がほとんどない日本の現実を露呈したが、すなわち「北が日本本土ヘミサイル発射」という報告が首相の耳に入る頃にはすでにミサイルは着弾するのだ。

加えて、もし閣議中に首相以下閣僚がミサイルで全員死亡した場合は、一体どうするのかという規定も設けられていない。

しかも防衛庁は内閣府の外局であり国防省への昇格を行っていないため、防衛庁長官の閣議招集権もない。他にも抜けている点は数かぎりなく有り、まさに欠陥法の見本市のようなものだ。

さらに旧社会党を多く抱え込む民主党に至っては有事法制に「基本的人権の自由を保証せよ」だとか並べたて、つまり朝鮮総聯や親北共産勢力が北朝鮮に呼応する動きを行っても「思想信条の自由」として放置しなければならないという意味の主張を声高に叫んだ。

もし国内で自衛隊が北朝鮮軍と交戦中に、これら左翼勢力が「人間の盾」を称して丸腰で自衛隊の前に立ちふさがったら、一体どうするというのか。

諸外国ならばこれら通敵者を問答無用で撃つが、おそらく平和ボケ日本では自衛隊はこの「人間の盾」を撃てずに立ち往生するであろう。

民主党の要求は、要するにこういう「左翼や在日北朝鮮人が人間の盾になる権利も保証せよ」という、まさに妄想平和主義の象徴のような主張であった。

また民主党や社民党は有事下のマスコミ報道管制にも反対して大騒ぎしていたが、後述するスイスの「民間防衛」マニュアルでは戦時下の規定として「新聞、出版物、ラジオ、テレビは心理戦争では決定的な役割を果たす。敵を擁護する新聞は相手にしてはならない。混乱と敗北主義の挑発者どもは逮捕すべきであり、敵側の宣伝に身を売った新聞は発行を差し止めるべきだ。侵略者に有利になることを行った者は、その程度の如何を問わず裏切者として裁判にかけねばならない」と説いている。

スイス方式でいくのであれば、朝日・毎日新聞やTBSは発行や放送を差し止め、朝鮮総聯・共産党や人間の盾なんかは全員逮捕して裏切者として裁判である。

日本が攻撃を受けるような戦時下においては、利敵行為となる思想信条の自由も報道の自由も一切存在しないのは当然のことなのである。

平成十五年十一月にアルカーイダによる「東京テロ宣言」が発表された直後、日本の株価は一時暴落した。

本物のアルカーイダの声明なのかどうかも不確かなのに、この程度の脅しでここまで株価を下げた国は世界中どこにも他には存在しない。

つまり日本がいかに脅しに弱い臆病な平和ボケの国であるかということが、世界中に知れ渡っているということなのだ。

この「正直な」市場の反応が、世界が日本をどのように見ているかを証明している。そしてその一因がこの抜け穴だらけの有事法制にもあることは言うまでもない。

大騒ぎの末にようやく制定された有事法制だが、こんな有事法制では国は護れず、自衛隊を国軍と規定することから始めないと本末転倒である。

長きに渡って歴代の政権は「自衛隊は軍隊ではない」とボケ続け、歩兵を「普通科」、砲兵を「特科」、戦車を「特車」と呼ぶようなごまかしを行ってきた。

階級も「大佐や大尉では軍隊みたいだ」という理由で一佐だの一尉だのと名付け、さらに艦艇なども「漢字だと旧日本軍を思い出させる」という理由で、わざと勇ましさを感じさせないようにヒラガナで「こんごう」「みょうこう」などと名付けている。

そして「軍隊ではない」からには軍法もなく軍事法廷も存在せず、従って例えば自衛隊員が交戦中に誤って敵側の民間人を撃ってしまった場合、この隊員は所管の地方検察庁に殺人罪又は傷害罪で起訴されることになってしまうのだ。

さすが「軍隊ではない」と主張するだけのことはあって、防衛交戦上の誤射を刑法で裁こうとしているのは世界で日本ただ一国だけだ。

本来、軍隊とは「禁止事項」だけを定めてフリーハンドを与えるのが国際的常識だが、日本の場合は「禁止事項」ではなく「可能な行動」を規定するという、国際常識とはまったく逆のことを行ってきたのだ。

なお日本はその地政上において「専守防衛」だけでは自国を護ることは不可能であるにも関わらず、非現実的にして妄想的な「専守防衛」なるものを掲げているから、ミサイルが何発か撃ちこまれてからでないと反撃できない」という阿呆の極みのような政府見解が出てくることになる。

北朝鮮と対峙する現状下、「専守防衛」は直ちに撤廃されるべきであり、防衛のための攻撃力保持は絶対不可欠である。

防衛力とは攻撃力と迎撃力の二つでワンセットであり、その片方を保持しないということは全てを保持しないにも等しい。

国家が、そしてその国の政権が何よりも最優先するべきことは、国民の生命と財産を護ることである。

それが国家が構成される基本ルールであり、生命や財産を護れないのであればその国家は必要なくなる。

太古の原始時代から人類は、まず家族、そして集落を攻撃から護るために集団で戦ってきた。その集落が段々と統合されていき、現在の国家という単位になった。

人類が集団生活に入った理由は、外敵から身を守るためなのだ。しかし、その国家としての最大かつ至高の義務を放棄してきたのが戦後の日本である。

国家というものが独立主権を持ち他国がその主権を侵せないと国際間で公式に規定されたのは、一六四八年のウェストファリア条約だが、国家はその主権を守るために自国民に徴兵や納税の義務を課せる権利を持つと同時に、自国民の生命と財産を他国に奪われないように守る責任を負っている。

突き詰めて言えば国家とは、一つの共同生活圏に属する国民を護るために存在している枠組みでもあり、それができなければ国家の資格はなく、従って徴兵や納税を国民に課す資格はない。

故に北朝鮮に家族を拉致された方々は、原理で言えばこの国に納税する必要はないということだ。

もし北朝鮮がアメリカ国民を拉致していたのなら、アメリカは偵察衛星でその所在を調べ、精強な海兵隊特殊部隊を突入させて奪還を図っていたことであろう。

そしてもし仮に北朝鮮がその奪還に抵抗したら米朝全面戦争だ。それが本来の国家の姿であり、それ故に北朝鮮もアメリカ国民には手を出さなかったのである。

妄想平和主義という一種の狂気に侵されて国家の資格を喪失している日本だからこそ、国民を拉致されても平気で何十年も放置してきたのだ。

ちなみに私は日本は人口減少と高齢化から、いずれ徴兵制を導入する必要があると考えているが、国民意識の現状レベルを考えるとそれは憲法改正の次の段階の目標であろう。

防衛大学元教授の柿谷勲夫元陸将補は私も親しくご指導を頂いている方で優れた軍事学の論客でもあるが、この徴兵制については同氏の『徴兵制が日本を救う』(展転社刊)をぜひ参照して頂くとして、実は徴兵制は現在の憲法でも違憲ではないということを本章では指摘しておきたい。

左翼はよく徴兵が憲法第十八条「奴隷的拘束及び苦役からの自由」に違反すると主張するが、軍務が奴隷的拘束だとか苦役だと考える者など世界中どこにも存在せず、どこの国でも軍歴とは「名誉」であると考えられている。

そもそもこの第十八条自体が、日本の女中とか丁稚が米国の奴隷制と同じようなものだと曲解した無知なGHQ職員の空想の産物でしかない。

ソ連・中共・北朝鮮などのように国民を収容所へ入れて強制労働させることが奴隷的な拘束・苦役だと解釈するのが至当なのである。

徴兵制は多くの国においては「国民の義務」であり、少子化と高齢化の進む日本では将来必ず徴兵制が不可欠となる時代が到来する。

国を護るのは、妄想平和主義の根源たる妄想憲法なんかではなく、実際に国防の任にあたる兵士たちなのだ。軍事力よりも紙切れの文が「平和を守る」と考えることを妄想と呼ばずして何と呼ぶのか。

自虐史観と妄想平和主義で国民を誤導しようとする左翼勢力が「平和憲法で国を護ろう」などと妄言をいくら叫ぼうとも、もし韓国が日本国憲法第九条と同じ条項を自国憲法に規定していたとすれば北の南侵はなかったのか、チペットが第九条を、クウェートが第九条を規定していたら侵略や攻撃を受けなかったのか、答は言うまでもない。

日本が戦後このかたソ連や中共の攻撃・侵略を受けなかったのは、日米安保が有り、まがりなりにも自衛隊が存在していたからだ。

それ以外の理由は一切ない。

しかし旧ソ連や中共の意を受けた左翼勢力は「日米安保反対」「護憲」「反核」「米軍基地反対」というプロパガンダを続け、教育界では日教組と全数が、マスコミでは新聞労連や民放労連が、日本を歪んだ妄想平和主義の国に改造してきた。そしてそのプロパガンダの中には自衛隊への差別奨励も含まれてきたのだ。



国防アレルギーからの脱却 Part2
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日本を蝕む内なる敵 マスコミ編 Part1 【必見】
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