反米主義者への伝言 Part1

昨今の東アジア首脳会議(サミット)の会合で、南沙諸島を機に米中の対立する構図が鮮明になった。

20世紀を代表する国際政治学者であるサミュエル・ハンチントンは、世界を席巻したそのベストセラー、『文明の衝突』のなかで、21世紀の日本は米中対立の狭間の中で、(外交と独自の戦力を強化しなければ)消滅する文明であると説いた。

勘案すれば、日本に残された選択肢は、大筋で以下の3つしかない。

①暗黒大陸・中共の属国となり、中共とともに世界の嫌われ国家となる。

②衰退する米国の属国となり、米国の為に、中共の核ミサイルの防波堤となる。

③憲法を改正し、完全な独立国家となって軍備(核武装も含め)を増強し、国際社会での発言力をつける。

したがって、日本にとっては上述の③を選択し、米国と対等の立場を築いて日米同盟を強化するのが最良と思うのだが、現在の日本には保守であるにも拘らず、中共は批判せずに、反米のスタンスをとる政治家が多い。

中共の日本侵略の戦略では、あらゆる工作を使い日米を離反させることを最重要視しているので、反米を唱えればまさに中共の思う壺となる。

現下の東アジア情勢といえば、北朝鮮と米国の対立で、万一有事の際は、日本のスタンスに関わらず、日本の主要都市に向けて真っ先に核ミサイルが飛んでくる。

また北朝鮮(中共も同様)が崩壊するときも、核ミサイルを日本へ発射して道連れにする可能性も否めない。

そして米中の有事の際は言うに及ばず、台湾と中国との有事の際も、米国へのけん制として、日本へ核ミサイルが飛んでくるかもしれない。

米国の覇権が衰退するころ、中共、ロシア、北朝鮮、韓国は、日本の領海の資源を狙って侵略することだろう。なんせ日本は、いかなるときも戦争を放棄している訳で、侵略国家の本国への攻撃能力はないからだ。

Xデーの日、中国からの移民、在日中国人や帰化人という同胞が何百万人いようと関係なく、中共は何のためらいもせず日本へ核ミサイルを撃ち込んでくる。それが中華思想、中国人の本性だ。

日本が米中に対して取るべき外交に関して、イソップ童話の動物軍と鳥類軍が戦争を始める例え話を紹介しよう。

コウモリは動物軍の前では「自分は哺乳類で動物の仲間」と言い逃れ、一方鳥類軍の前では「空を飛ぶから自分は鳥」と言い逃れ、どちらにもつかずに戦争中は逃げていたが、動物と鳥が和解した後に両者から袋叩きに合うというストーリーだ。

対立する米中の双方にシッポを振る日本は、まさにイソップ童話の「コウモリ」となる可能性が高い。

『日本人が知らない「二つのアメリカ」の世界戦略』の中から、日本の国家戦略(二)の章に記されている論説を引用しておこう。※2004年時点の論説であることに、ご留意のこと。



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    『日本人が知らない「二つのアメリカ」の世界戦略』 (P429 ~ P435)
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【日本の国家戦略(二)】

保守陣営の反米主義者に問う

一九四三年十一月、南京の汪兆銘のもとに赴いたチャンドラ・ボースは、蒋介石重慶政権に対してラジオを通じ「これまでアジア諸民族の解放と結集の障害になっていたのは、一つは西欧帝国主義の存在、もう一つはアジア弱小諸国へ援助の手を差し伸べるアジア勢力の欠如にあった。今や後者の役割をひとり日本のみが演じている。しからば重慶の諸君は今日、何者と戦っているのか。重慶の諸君は、敵と手を組み、味方と戦っているのではないか。諸君はしばらく休息し、熟考し、しかして決意する用意はないか」と呼びかけた。

私はこのボースの言葉に習って、共和党ブッシュ政権や世界新秩序構想(イラク戦争を含む)を批判する日本の保守派に呼びかけたい。

「これまで日本の自立と再生の障害となっていたのは、一つは自虐史観と妄想平和主義、もう一つは『強い日本』を望む外国勢力の欠如にあった。今や後者の役割をひとり米国共和党のみが演じている。しからは諸君は今日、何者を批難しているのか。中共や米民主党といった敵を利して、味方の共和党を批難しているのではないか」。

まず熟考して頂きたいのは、なぜアメリカは一九八〇年代にアフガニスタンでビンラーディンを支援していたのか、そしてビンラーディンはなぜアメリカの支援を受け入れていたのか。

それは「敵の敵は味方」というリアリズムによるものだ。

一九七九年にイスラム救国アフガニスタンに侵攻した「無神論」のソ連をアフガニスタンから追い出すことに、米国とビンラーディンの利害が一致したからだ。

敵と味方はそのときの情勢に応じて変化する。かつて第二次大戦で交戦した仏独両国は、現在手を組んでイギリス封じ込めに取り組み、アメリカに対抗している。

日米もかつて戦った。しかし今や日本の目の前には中共という真なる巨敵が台頭している。

そしてイラク戦争とは、中共のアジア制覇阻止に不可欠な日米の緊密な軍事的連携を強化するため、日本にとって大いなる覚醒のチャンスであったのだ。

自衛隊イラク派遣に反対している人々がよく口にする反対理由は「イラク戦争はアメリカの侵略戦争であり大義がない」というものだ。

しかし、本書の冒頭で述べたように侵略の定義なんて当事国が勝手に決めるものであり、アメリカとイラクの国益の相違、その相違が外交では埋まらなかったこと、それがこの戦争の理由の全てである。

従ってブッシュ政権にとっての「大義」もあれば、フセイン政権にとっての「大義」もあったのだ。

そしてこの戦争における日本にとっての「大義」とは、日本を「中朝と戦うべきときに戦える国」にする機会であるという、その一点に尽きる。

かつての日本はアジアの解放と安定を目指してアジア各地に精鋭日本軍を派遣した。

当時日本軍のみがアジアの自立と秩序を支えることができたのである。

しかし現在、アジアそして世界を見渡しても、膨大な中共人民解放軍と米軍が各国に駐留する姿こそ有れども、そこに自衛隊の姿はない。

日本にとっての「大義」とは、日本を再び世界秩序の構築に参画できる国にすること、とりわけアジアの安定と平和のためには武力行使を含む軍事的貢献を行える国にすること、湾岸戦争で逃した機会を取り戻すその第一歩がイラク派遣なのである。

日本の「敵」である国連の枠を超えて、主権的判断の下に自衛隊が海外派遣されたこと自体が、戦後日本にとって大きな第一歩となるのだ。

リアリズム国際政治学の始祖E・H・カーは「ユートピアンの構築する殿堂が実は空洞であることを、リアリストからの批判を通じて明らかにすることが、政治を考案する者のまず第一の仕事である」と述べているが、妄想平和主義は勿論のこと、「大義がない」だの「同盟国として日本はアメリカにイラク攻撃中止を求めるべきだった」だのという論調は、まさにこの「ユートピアンの構築する殿堂」に他ならない。

「戦争に正邪はなく、勝利することと戦争目的を達成することが全てだ」と説いたのは、孫子、マキャベリ、クラウゼヴィッツ、シェイクスピアなどだが、このリアリズムの発想を持てない国家は生き延びることはできないのだ。

さて、アーミテージ国務副長官は親日派で有名な人物だが、副長官就任後に様々な場で「日米は対等なパートナーになるべきだ。日本は独立した強い国軍を創設し、日米安保も片務性(アメリカが日本防衛の義務を負うのみ)から双務性(対等相互防衛)にしなければならない。日本はより大きな責任を待ち、同時により大きな自立性を持つべきである」と述べ、日米が米英のような対等の同盟国になることを勧めている。

つまり我々が長年嘆いてきた「米国の従属国」から脱皮して「対等なパートナー」となるために強力な国軍を持てと勧めているのである。

この日本の完全な自立を求めるストロングジャパン構想をまとめた『アーミテージ・レポート』が、共和党ブッシュ政権の対日方針の基本に位置付けられている。

アーミテージの語る日本のあるべき姿、それは我々保守陣営が長年悲願として追い求めてきた日本のあるべき姿そのものではないか。

土下座外交を続ける卑屈な弱々しい日本を憂うる愛国者たちの悲願、故国に想いを残して散華した戦友たちに「日本再生」を誓った元軍人たちの悲願、中韓に媚び続ける「歴史の偽造」に憤る自虐史観修正派の悲願、私たちが長年追いかけてきた見果てぬ夢であったもの、それは「誇り高き自存自衛国家としての再生」であった筈だ。

それを共和党政権が日本に求めて後押しをしようとしているときに、保守が反米を唱えることの無意味さに気付いてもらいたいのだ。

かのJ・L・ローウェルの言葉に「新しい機会は新たな務めを告げ、昨日の是も今日は非となる」というものがある。

民主党クリントン時代の反米は是であった。クリントン政権期に親米を唱えていたような日本人は本物の馬鹿である。

しかし新しい機会はおとずれ、我々日本の保守派に新しい務めを告げたる以上は、昨日の反米は今日の売国となりうるのだ。

今や幼稚なロマンチシズムや無知な思い込みから反米を唱えるような時期ではなく、八年ぶりに共和党政権が誕生し、9・11を境に時代は変わったこと、アメリカが変わり世界が変わったこと、その変化に敏感に反応して日本の保守陣営も変化していかなければならない。

敵は中共、そして米国民主党なのだ。

一方、反共の共和党は中共の敵であり、同時に民主党の政敵でもある。

日本が「敵の敵」までも敵に回せば、もはや日本に味方するものはなくなる。その先に待つのは中華圏の卑屈な小国としての未来しかない。

さて反米といっても漠然とした感情のものから、具体的な理由のものまで色々とあることであろう。

例えば「米軍基地を置かれていることが占領状態」と受けとる人もいる。しかし米軍基地は世界各国にも設けられており、少数ながらイギリスにも米軍は駐留している。

在日米軍は四万二千人だが、ドイツ駐留米軍は七万二千人であり、しかしそれをもって「ドイツはアメリカの属国だ」ということにはならない。

米軍の駐留や米軍基地の存在は「同盟国の証し」のようなものであって、日本の自立を阻む問題は安保条約の片務性なのである。

そしてそれを改めたいというのがブッシュ政権なのだ。現に共和党最右派のP・ブキャナンなんかに至っては「米軍基地撤退と日本核武装」をセットにして主張しているぐらいである。

米民主党のウィークジャパン(弱い日本)主義者は、「日本は軍事的に自立すべきではない、アメリカの被保護国のままでよい」と主張しているが、共和党のストロングジャパン(強い日本)政策は、我々日本の保守陣営と考え方を同じくするものに他ならず、つまり国は違っても保守は保守同士だからこそ分かりあえるのだ。

沖縄のレイプ事件などを取り上げて「米兵が日本人をなめている」という人に会ったこともある。

私が思うにそれは主に数万人と言われるいわゆるイエローキャブの責任である。米兵にぶらさがりセックスと引き換えに金を貢ぐという日本の売女を毎日多く目にしていれば、米兵も日本人を小馬鹿にする。

沖縄・横須賀・佐世保そして六本木などでは、嬉々として黒人にぶらさがる若い日本女性の姿が氾濫している。

沖縄には地元住民が「アメ女」と呼ぶところの米兵漁り目的の女性観先客が本土から大量に押し寄せており、他国では米軍基地周辺には米兵専門の性風俗店が付きものだが、日本にはそれらしきものが少ない。

要するにタダで(さらに逆に貢いでまで)米兵の性欲処理をしてくれる素人女がウヨウヨといる唯一の国だからだ。

海外でも現地人男性を漁る日本女性の姿は世界中の蔑視の的となっており、外人たというだけでこんな女たちが群がってくる姿を目のあたりにしては、米兵が日本人を馬鹿にするのも仕方のないことだ。

これは米国のせいというよりも国恥の問題だ。

ならば次に「アメリカ資本(ハゲタカファンド)が日本の資産を喰い荒らしてる」という反米論者の場合だが、バブル期には日本企業もアメリカや外国の不動産や企業を買収していたではないか。

「高く買ったものを安く買い戻されて日本だけが損をした」とこぼす人もいるが、それは商売下手だったというだけのことだ。買われたものは、将来また買い戻せばいいのだ。それが自由主義経済である。

そして前述のとおり日本企業を食い荒らしている米資本の大半は民主党系の企業であり、共和党系とされる企業で日本でこんな火事場荒らしのような動きをしている企業は皆無に近い。

本当の二大政党が併立する国では、大企業もどちらかの系列に属しており、とりわけ投資や買収を行う金融企業はユダヤ系が中心のため例外なく民主党寄りである。

日本経済はクリントン政権下において、民主党グローバリストの世界金融管理戦略に基く計四次に渡る為替(超円高)と金利(超低金利)の外圧攻撃を受けて大きなダメージを負ったが、反グローバリズムを党是とする共和党がそんな外圧をかけたことはない。

経済においても「アメリカは二つ存在している」という視点を忘れてはならないのだ。

そしてむしろ問題なのは中共の企業が日本のハイテク技術系中小企業を買収しているような現状である。

その技術の中の有用なものは、必ずや日本へ向けられる軍事技術に転用される。

また日本企業の多く、とりわけ製造業は人件費の安い中共へ製造工場を移しているが、その製造技術は確実に着々と盗まれており、いずれ近い将来において高性能で低価格の中共製品が日本へ輸出されることになる。

そうなると価格的に日本製品は競争にならずに壊滅していき、日本中が失業者で溢れることになるのだ。つまり経済戦争の敵も中共と米民主党だということである。

「日本がフセイン政権に対して保有していた円借款その他の債権七十億ドルを放棄したのに、復興利権で見返りがない」とか、「イラク戦争を支持して自衛隊を派遣しても、日本にとって国益になる利益も貰えずに利用されるだけ」とか、要するに「国益にならない」と言う人たちに会ったこともある。

しかし国益とはゼニ金だけが全てなのか。

復興ビジネスを米企業が独占しているというが、血を流しているのは米国であり、「非戦闘地域」にしか派遣できないという日本が厚かましいことを言えた立場だろうか。

今の日本にとって最大の国益とは、自衛隊を中共覇権と戦える軍隊にすること以外には何も存在しない。

いや、国益というよりもむしろ国家の存亡がそれに賭かっている。

自衛隊が海外へ出ることで、自衛隊を縛ってきた足棚は一つ解けたのだ。さらに中共覇権を抑える「同志」たる共和党との絆も一歩深まった。

ゼニ金が一番だとは考えていない私から見れば、お釣りがくるぐらい国益に叶っていると感じているのである。

さて次に「大東亜戦争で死んだ同胞を想うと反米の立場しかない」と言う人に対しては、次のエピソードを熟考して頂きたいと思う。

ブッシュ父はかつて日本軍と戦ったパイロットであった。撃墜されて九死に一生を得たこともあり、ブッシュ父の同窓生であるエール大の学友も多く戦死している。

互いに戦争を戦ったわけだから、日米双方ともに友人や家族を失った哀しみや憤りは当然存在する。

そのため昭和天皇の大喪の礼へのブッシュ父の参列について、民主党はこれに猛反対し、また共和党の支持基盤である退役軍人の一部も反対していた。

しかしブッシュ父は、大統領就任後の初の外国訪問としてこの大喪の礼への参列を表明し、「我々は過去には戦った。しかし現在の米日は重要な同盟国なのだ」と述べて共和党議員は全員これに賛同した。

このブッシュ父の参列表明を契機として、各国元首や元首級の参列表明が相次ぎ、大葬の礼は人類史上類例のない巨大なスケールの葬送となったのである。

そして前述のように、共和党政権が日本を重要な同盟国と見なすメンタリティを生んでくれたのは、実に大東亜戦争の英霊たちの勇姿に他ならないのだ。

英霊たちを勇者として敬意を払い、日本を「強く勇敢な敵であった」と高く評価し、それ故に日本との同盟強化を望む共和党政権に対して、やみくもに反米を唱えることは英霊に対する背信になるのではないだろうか。

ブッシュは靖國参拝を希望した。それを中止させたのは日本の政治家と外務省だ。英霊を侮辱したのは一体どちらなのか、それを熟考してほしい。

最後に「アメリカ的なる文化を排除するべきだ」と主張する人に申し上げたい。

日本民族は太古より、異民族の文化・慣習や技術の優れたものを採り入れて独自文化に仕上げていく特長がある。

これは民族的才能なのだ。

逆説的ながら、神社に初詣して教会で結婚式をあげ葬式は仏教でという、この世界に類例のないナショナルスタイルこそが日本文明の普遍性を示す象徴でもあるのだ。

我々は現実の世界で生きている以上、再び錯国することもできないし、「アメリカ的なるもの」の排除も不可能である。我々が望むものは一点、強く雄々しい誇り高き日本の再生だけであることを想起して頂きたいのだ。

ところでそれでは親米であれば良いのかといえば、それも違うのである。

「とにかく何でもアメリカを支持していればいい」という追従路線の単純親米論は、反米以上に大きな勘違いなのだ。

アメリカの半分を握る民主党勢力は中共と手を組んで「対日封じ込め」を推進しているのに、この民主党までも含めての親米追従というのは愚かなる盲目的事大主義でしかない。

とりわけ「北朝鮮の脅威があるからアメリカを支持して護ってもらおう」という依存主義は最低の卑しさである。

北朝鮮のみならず中共政権の打倒、中共によるアジア支配の阻止、そのためにアメリカとの軍事同盟を強化するという戦略的目的によるイラク攻撃支持でなければ、卑しい依存心に基く米国支持なんかは日本民族の精神にとって百害無益でしかないのだ。

もっとも日本がこれまで国防を蔑ろにしてきたせいで、北朝鮮が日本に攻撃を仕掛けてきた時に、日本は防御一本槍で敵地を攻撃する軍事能力を保持していないのも事実だ。

ミサイルも空母も空爆機もない日本は、いざ交戦となっても金正日を降伏させることはできない。

それができる軍事能力は在日米軍にしかないのだ。この現状を鑑みるに、「北朝鮮がこわいから」といった理由で米国を支持する大衆を強く責めることはできまい。その責任は、社会党や左派マスコミに媚びて国防力を自主的に封じ込めてきた歴代政権の臆病さにある。

そもそも日本がこのような弱々しい妄想平和主義・軍事アレルギーの国になった責任は、アメリカではなく日本にある。

朝鮮戦争が勃発し、スターリンは大陸とサハリン間の海底軍用トンネル建設に着手し、北朝鮮の半島征圧と併行してのソ連軍の北海道侵攻が想定される中、昭和二十六年一月二十六日、日本にGHQ憲法破棄と国防軍設置(陸軍三十五万人の皇軍再建)を求めて特使として来日したJ・F・ダレス共和党元上院議員(後にアイゼンハワー政権の国務長官に就任)に対して、当時の吉田茂首相は「日本の再武装は断る。日本は米国の被保護国の方がよい」と返答した。

この会話は、同「吉田・ダレス会談記録」に記されている。

平時における日本の陸軍力適正値は五十万人であるため、吉田は「その三分の一の兵力しか保持しない」とダレスに答え、それが今までずっと続いてきたのだ。

民主党のブレジンスキー元大統領補佐官が「日本は米国の事実上の被保護国であり、ずっと被保護国のままでよい。対等なパートナー化などは有りえない」と述べたが、それは吉田茂が自ら望んで選択した結果であり、親米だの反米だのというのは、日本が軍事力を増強し核を保有して被保護国の立場から脱却した上での議論であろう。

狂気の赤いデモに包囲されつつも岸信介は、安保前文からこの「被保護国」規定を削除し、実質上の片務性は残ったものの形式上は対等な安保に改定した。

しかしながら以降、日本はアメリカに甘え冷戦を好都合にして軍事から目をそらし、ダレスや共和党政権が再三に渡って改正を求めたGHQ憲法も放置して、アイゼンハワー共和党大統領を「あんなものをまだ日本は改正せずにそのままにしているのか」と嘆かせたのである。

さらに勝手に中共に大金を貢ぎ続けることで、アメリカにまで届く膨大な核ミサイルを中共に開発製造させる「対中軍事協力」を行い、今や半ば中共の属国と化しているわけだ。

これはアメリカの責任ではなく、明らかに日本自身の愚かさが招いた結果なのである。

ちなみに古田茂は死期の迫った晩年、自らの政治決定を深く後悔し「日本は、政府も国民も、国土防衛というこの至上の問題について、すべからく古い考え方を精算し、新しい観点に立って再思三考すべきであろう。手を汚そうとしないなどは、身勝手の沙汰、いわゆる虫のよい生き方とせねばなるまい」と語り、講演で「日本も核武装をするぐらいの覚悟を持つべきだ」と述べている。

このように吉田茂が己の誤ちを悔いて日本核武装を望む「遺言」を遺してから、実に四十年の月日は流れ、しかし日本の「虫のよい生き方」は何ひとつ変わっていないのだ。



反米主義者への伝言 Part2
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