つくられた脅威

知日派として知られ、終戦直後にGHQの一員として来日したヘレン・ミアーズ。

そして日本がGHQの統治下にあった1949年、ヘレン・ミアーズが米国で出版した『アメリカの鏡・日本』は、日本占領連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサーが日本での翻訳出版を禁じた衝撃の書となった。

その主な内容は、

●リットン報告書の事実を証拠として使えば、日本は中国を世界平和を乱した罪で告発できる。(要は、日支事変は日本の正当防衛である)

●真珠湾攻撃は青天の霹靂ではなかった。アメリカは、さしたる被害なしに日本に第一撃を仕掛けさせるよう画策した。

●原爆投下は必要なかった。それは、日本に対して使ったのではなく、ソ連との政治戦争で使用した。

●終戦直後、「アメリカは日本を裁くほど公正でも潔白でもない」

・・・とアメリカの女性歴史化ヘレン・ミアーズは主張している。

1949年と言えば、まだ朝鮮戦争が勃発する前であり、マッカーサーも米議会で、日本の戦争は侵略戦争ではなく自存自衛のための戦争であったと証言(1951年)する前であった。

ネット上でテキスト化された箇所を見つけたので、その一部を下方に紹介したい。



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『アメリカの鏡・日本』

「つくられた脅威」


日本占領はアメリカの自衛上必要な軍事作戦だったという。

しかし、果たしてそうだったろうか?ドイツと違って、日本の指導部は本土侵攻を前にして無条件で降伏し、最高に厳しい要求を受け入れた。スチムソン元陸軍長官は、日本は「アメリカ人だけでも百万人を殺傷できる」力を残しながら降伏したという。それなら、なぜ日本は降伏したのか。

世界で「最も軍国主義的国家」であり、「ファナンティックな好戦的民族」がなぜ、武器を置いて占領を受け入れ、精一杯友好的な顔をして征服者に協力しているのか。

公式説明は、原子爆弾が彼らを震え上がらせ、野蛮な根性を叩き潰したからだという。しかし、もっと証拠に近寄ってみれば、そうはならない。日本民族は好戦的ではなかった。日本の戦争機関は、占領や原爆投下のずっと前に完敗していたのだ。

「日本---世界の脅威」とか、実に大げさなつくり話だ。

日本は簡単に転がり込んできた初期の戦火に浮かれていた時でさえ、軍事大国とは言えなかった。

日本の軍事費はアメリカと比べて、問題にならないほど少なかったし、軍事物質は質量共にアメリカには及ばなかった。日本兵は、無敵のスーパーマン戦士などではなく、ほとんどが食うものも食わず、満足な装備もなく、しかも極度の消耗と栄養失調から、しばしばヒステリーに陥っていた。

死者が多かったのは、「降伏より死を選ぶ」狂気の覚悟によるものではない。私たちの火力が圧倒的に勝っていたからだ。そして日本兵が疲労、恐怖、ヒステリーから集団自決を図ったからだ。

<<中略>>

パールハーバー以前は、経済封鎖に対する日本の脆さを知っている人なら、日本が大国にとって軍事的脅威になるなどと言うことを、誰も本気で考えたことはない。

日本は近代戦のための重要物資を全て輸入しなければならないのだから、物資の補給が遮断されれば、戦争機関は自動的に停止してしまう。

しかも、日本は食料も輸入しなければならないのだから、海上輸送路が遮断されれば、通常の国内経済は立ちゆかなくなる。

パールハーバー以前の日本軍には、事実無防備の中国なら十分やっつける力はあったろう。長征舞台の奇襲攻撃や暴発的反抗なら叩くことは出来ただろうが、大国相手の本格的長期戦に勝てるとは考えられていなかった。 

パールハーバー以前の日本の軍事力が基本的に弱かったのは、日本軍が「日華事変」に苦労していたことからも明らかだ。この戦争の五年間、日本の戦争機関はイギリス、オランダが中国内にもつ鉱山から、あるいはアメリカに助けられて物資を補給していた。

イギリスはビルマ鉄道を閉鎖するなどして側面から援助していたし、華北でもさまざまな形の経済的、財政的援助をしていた。

にもかかわらず、日本は「事変」を軍事的に終結させるだけの決定的勝利を収めることが出来なかった。新聞や政治家は、日本軍は「中国を征服する」どころか、孤立した拠点の周辺を守るのが精一杯の状態である、と繰り返し伝えていた。



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