軍事情勢レポート7 新たなる東亜の繁栄 Part3

マスコミが絶対に報道しない情報、黒井執斗氏の「軍事情勢レポート7 新たなる東亜の繁栄」の Part3(終章) です。

Part1 から、参考動画も含め、非常に貴重な情報が満載だ。

まだ、Part1 を読んでない方は、こちら、「軍事情勢レポート7 新たなる東亜の繁栄 Part1」から見てください。

当エントリーのコピペ、リンクは大歓迎、拡散願います。

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『 新たなる東亜の繁栄に向けて 』 (軍事研究家 / 黒井執斗)


さて、次に中国が傍若無人な侵略行為を繰り広げている南シナ海絡みについてです。

まずはベトナムからの中古巡視船10隻の供与要請に対し、日本は新造船をODA供与する方向で検討しています。ただし、ベトナムの場合には大きな問題があります。

ベトナムの海上警察(沿岸警備隊)は海軍とは別組織にはなっていますが、軍直下の一組織の位置づけです。

これに軍への援助を禁じたODAが引っかかってしまいます。

よって、日本側は海上警察を軍から切り離し、独立した組織に改編する事を打診しています。

ベトナムは中国の脅威に対処する為、アメリカから対潜哨戒機P-3Cの購入を予定していますし、米軍の寄港地も作るとしています。つまり、軍事はアメリカが、警察は日本が支援する分業体制になっており、これは明らかに日米が示し合わせて動いているとしか思えません。

また、ベトナム海軍はインド海軍からの技術支援を受けていたり、潜水艦購入を巡ってロシアとのパイプも構築しています。他に日本が協力できるとすれば、外国海軍の寄港できる港湾設備の建設あたりでしょう。

そして同じく日本から新造巡視船10隻のODA供与が決まっているフィリピンですが、実物の受け渡しにはまだ時間がかかります。そんな中、8月にはアメリカが供与する中古のハミルトン級巡視船がマニラに到着します。これもベトナムの件と同じく、日米の連携した動きでしょう。つまり、日米は対中戦略を同じくしている事を示すものと思われます。

この中古のハミルトン級は76mm単装速射砲×1基、25mm単装機銃×2基を主な装備とする船であり、十二分に強力な武装を持っています。中古故に寿命は短いでしょうが、即戦力としてこれを使い、日本からの新造船を待つ態勢になりそうです。

中国とベトナム・フィリピン等が領有権を争っている南シナ海の西沙諸島(パラセル諸島)において、6月から大量の中国漁船がセメントや鉄筋、石材等を運び込んで軍事施設の建造を開始しました。

この事案は7月下旬には5000トンクラスの船が停泊できる大型埠頭が完成し、中国メディアは「南シナ海で最初の大型民間総合埠頭」と喧伝し、爆竹を鳴らして完成を祝う様子が報道されました。

フィリピン外務省が中国との二国間協議を行わないと表明する中、中国政府は西沙、南沙、中沙の3諸島を「三沙市」に格上げし、中国中央軍事委員会は3諸島を統治するため「軍事区」を設置することを決めており、「住民」の身分証発行や国家図書館の分室設置など、実効支配を強める動きを加速させています。

さすがに中国、弱い者には徹底的に強硬に出ます。この海域が中国の影響下に入ると、日本のシーレーン確保が不味い事になります。台湾とフィリピン間のバシー海峡を中国のいいようにされてしまう恐れがあるからです。

http://media.hotair.com/greenroom/wp-content/uploads/2011/07/45552694_south_china-sea_466a.gif

上記地図の赤点線が、中国が主張する自国領海です。フィリピン・ベトナム・ブルネイ・マレーシア・インドネシアの領有権を全く無視した、実に無理のある強引すぎる主張です。

無法者国家たる中共自身が拒否権のある安保理常任理事国なのですから、国連という国際機関が何の意味もなさないことは明らかです。南沙戦争勃発ともなれば、国連の崩壊・分裂の序章になるかもしれません。

フィリピンが米軍を追い出した辺りから一気に雲行きが怪しくなってきた南シナ海の領有権問題ですが、外国軍の駐留を禁止する法律まで作っておきながら、再びフィリピンはスービック港に米軍を受け入れる方向へ舵を切りました。事態はそこまで切迫しており、背に腹は代えられないのでしょう。

日本もここで黙っていてはダメです。国際的な輸送海路の安全確保の為にも、武器輸出三原則が云々などと妄想平和的な事に拘っている場合ではありません。

東南アジア各国を支援し、連携して中国の横暴を抑止しなければなりません。南シナ海が中国の思うままに落ちれば、次なるターゲットは海上保安庁が懸命に耐えている尖閣諸島、そして沖縄へと本格的に魔の手が伸びるでしょう。

日本が68回目の終戦の日を迎えた8月15日、中国共産党中央委員会の機関紙たる人民日報は「尖閣諸島はおろか、沖縄すら日本の領土ではない」と言い切り、「米国は勝手に沖縄を日本に戻す権利はない」と報道しました。

人民日報はこれまでも「清は日清戦争後の下関条約で沖縄を奪われた。日本はポツダム宣言を受諾した以上、沖縄の帰属について議論すべき」とする論説を掲載してきましたが、今回は中国共産党中央委員会の公式見解として沖縄の領有まで明確に主張しているわけで、もはや宣戦布告に等しい侵略予告だと言えます。

多くの保守派が以前から「こうなるぞ」と指摘していたとおりになった訳です。南シナ海にしても、東シナ海の尖閣にしても、各国が個別対応していては不味い事になります。アメリカを巻き込みつつ、多国間で共同対処する必要があります。

この図式は、かつて短命に終わった大東亜共栄圏にアメリカが加わる形であり、21世紀の大東亜共栄圏をまとめて引っ張っていける国は日本以外にありません。もういい加減に、日本の戦後は終わらせる時が来ています。

そして経済面でも活発な交流を行い、東南アジア諸国が中国に拮抗するだけの投資価値を持つ市場に発展すれば、台湾や香港を取り込むことも可能となるでしょう。これが対中包囲網の最終形態に近いと考えます。

さて、拙稿では中国絡みの事案を扱う事が多かった為、今までに取り上げなかったアジアの国の話題を加えてみようと思います。

去る4月の中旬、タイ南部のスラタニ空軍基地にスウェーデン製の戦闘機「サーブ39(JAS39)グリペン」3機が納機されました。これはタイ空軍が購入した計12機のうち、バンコクのドムアン基地に配備された6機に続くもので、残る3機は9月に納機の予定です。

アメリカの戦闘機を採用する日本では一般に聞き慣れない機種だと思います。サーブはかつて自動車メーカーとして知られていましたが、本業は軍用機や軍需品のメーカーです。

JAS39グリペンは日本でも一部の軍事マニアには人気の機種で、チェコやハンガリー、南アフリカ等にも輸出されていますが、タイにとっていい買い物だったのではないでしょうか。

この機体の特徴の一つが整備性であり、徴兵した促成整備員5人で全ての整備が簡単に出来るように作られています。

タイ空軍の主力戦闘機はアメリカから導入したもの及びシンガポールから無償譲渡された中古のF-16ですが、墜落事故が相次いだことや整備力不足により、いわゆる共食い整備になって稼働率が低下しています。繊細で工芸品的なアメリカ製戦闘機よりも、ある意味大雑把で粗雑な整備でも運用出来るグリペンは発展途上国には適していると言えます。

国民人口が1000万人を切るスウェーデンが独自の戦闘機を開発し、輸出までしているのは率直に言って凄いですね。小型機故に航続距離が短いこと、搭載できる兵装量が限られる事等、中国やロシアと対峙しなければならない日本で運用するには辛いですが、対空、対艦、対地攻撃がこなせるマルチロール機であり、隣国との間で国境線を巡った小競り合いがある程度のタイには十分なスペックです。

そして、北欧の小国ながら長らく武装中立政策を守ってきたスウェーデン、その空軍のドクトリンは「ゲリラ戦」です。国力に勝る大国の侵略を受けたとき、それを正面から受け止めるのではなく、残存性を高めて維持した兵力でゲリラ戦を行う事が想定されています。

その為に航空基地は半地下化や要塞化され、国土に分散して航空兵力が配備されています。当然ながら空港の滑走路は破壊されることを前提にしており、幅7m、長さ400mの直線道路があれば短距離離陸が出来、同じく500mの直線道路に短距離着陸が可能です。

タイにおいても首都バンコクだけでなく、地方都市のスラタニなどでも近年は郊外に立派な道路が整備されていますから、いざ有事の際にはその短距離離着陸の性能が大いに役立つでしょう。

さて、タイは古くから日本の良き友人であり、タイ王室との皇室外交も行われ、東南アジア諸国では唯一白人国家による植民地化を逃れて独立を守った、外交に長けた国です。大東亜戦争においては日本の側に付き、米英に対して宣戦布告を行いつつも裏では外交ルートを保ち、日本の敗戦が避けられないと判断すると連合国側に鞍替えするという身の軽さを持ちます。

とは言え、終戦後は日本の借金を棒引きにしてくれるなど、基本的に親日国だと考えていいでしょう。

東南アジア諸国に共通することですが、やはり華僑勢力が経済的に力を持っており、軍備の面でも海軍が中国製のフリゲイト艦を導入したりしています。ですが軍事的なスタンスはアメリカ側であり、米軍との合同軍事演習も毎年のように実施されています。

陸海空の軍備全般に関しては発展途上国にありがちな、色々な国の兵器が混在した状態ながらも、国力相応の装備は持っています。

その中で特徴的なのは、タイは東南アジア諸国で唯一の空母保有国であることです。スペインに発注して建造された「チャクリ・ナルエベト」は、全長180m強のスキージャンプ式飛行甲板を備えた軽空母です。

艦載機はこれもスペインから中古で購入したAV-8S マタドール、すなわちイギリスのハリアー垂直・短距離離着陸機(V/STOL機)計6機です。

しかし、就役時に起こったアジア通貨危機により予算不足に陥り、艦載機は整備もままならずに陸上保管状態となり、実際にはヘリ空母として運用されるに留まっています。

そしてチャクリ・ナルエベトの一番の特徴と言えるのが、艦内に豪華な装飾を施した王室専用の貴賓室を備えていることです。王族が近隣諸国を訪問する際に用いる想定ですが、まがりなりにも戦闘機を積んだ空母で他国に乗り付けるというのですから、その感覚には驚いてしまいます。

現代の空母はかつての戦艦に代わる水上戦闘艦の主役ですから、王族が空母に乗って他国を訪れる行為は、威嚇の為の砲艦外交に他なりません。

いずれにせよ、タイは「我こそは東南アジアの盟主なり」と自負しているのでしょう。

そして、国土の大きさや人口、経済規模などを勘案すれば、東南アジアの盟主争いをしているライバルは、タイとマレーシアでしょう。

シンガポールは東南アジアでは飛び抜けて近代的な国家ですが、如何せん国土が狭すぎます。

近代国家として産業を発展させて盟主の座に着くには、自動車産業は重要な位置づけとなります。高品質な自動車を生産して輸出してこそ、一人前の工業国を名乗れます。

1980年代、タイとマレーシアは自動車産業の育成を推し進めました。タイはトヨタやいすず、ホンダ等、日本メーカーの自動車工場を積極的に誘致しました。それに対しマレーシアは、三菱自動車と資本・技術提携し、国産自動車メーカーのプロトンを立ち上げました。

三菱の型落ち大衆車をそのままノックダウン生産しただけとはいえ、まがりなりにも国産車ブランドを持ったわけです。

これらの政策が成功するかどうかはともかく、どちらの志が高いかは一目瞭然です。当時マレーシアを旅すると、マレーシア人は口を揃えて自慢したものです。

「タイは日本に魂を売り渡したが、マレーシアには国産車プロトンがある」。そう語る彼らは実に誇らしげでした。

ところが時が流れると、随分と事情が変わってきます。タイ製の自動車はぐんぐんと品質を向上させ、今日では広く世界へ輸出されるに至っています。日産のマーチや三菱のミラージュは全てタイ製であり、それを日本にも輸入して低価格を売りに販売されています。

それに対し、プロトン車の品質は向上せず、マレーシア国内ですら購入する人は激減し、輸出も一部のアフリカ諸国にしか売れない事態になってしまいました。

近年では逆にタイ人が誇らしげに語ります。「タイの自動車産業は発展し、今やタイで作った車を世界中に輸出している。それに比べ、マレーシアのプロトンを買う国は無い」と。

これには様々な要因があり、複雑に絡み合っていると思われますが、大きな要因の一つに心当たりがあります。

円高が進む中、N社は半導体生産装置の増産とグローバル展開を目指し、マレーシアに現地法人を立ち上げ、首都クアラルンプール郊外の工業地帯に生産工場を作りました。

単なる生産工場としてではなく、客先仕様に対応する最終の細かな設計も現地で行う方針となり、機械設計や電気設計、ソフトウェア設計の技術者を採用する事になりました。彼らは総計20名程度で、将来の幹部候補でもあり、まずは日本国内で3ヶ月間の研修・実習を実施することになりました。

その際、日本側の技術者の中で英語が出来る者が選別され、私は通訳として彼らの研修に付き合うことを命じられました。多少のマレー語が出来る事もあり、また、連日深夜までの残業に明け暮れる日々から逃れて定時退社でき、それなりに楽しい日々を過ごした記憶があります。

マレーシアの国教はイスラム教であり、多民族国家ながらイスラム教徒のマレー系が7割を占めます。

当然ながら、N社では受け入れ準備が慌ただしく行われました。日に5回のお祈りをする為の部屋が専用に設けられ、天井にはメッカの方角を示す矢印がマーキングされます。社員食堂では、豚肉を食べられない彼らの為に、豚に関わる一切の食材を廃した専用メニューが用意されました。
随分と大変だなと思ったものです。

研修が始まると、彼らが非常に優秀な人材であることがわかりました。それもそのはずで、日系企業の現地法人に技術者として採用されるのですから、彼らは競争を勝ち抜いたバリバリのエリートであり、アメリカに留学して学んだという者すら珍しくありません。

彼らは機械工学、電気工学の基礎は確実に身に付けていて、会社側が用意した研修資料は申し訳ないほどに簡単すぎる内容でした。

彼らと毎日、ほぼ一日中一緒に過ごし、私の適当なマレー語の受けも良く、随分と親しくなりましたが、ふとあることに気づきました。彼らの誰一人として、お祈りの為に席を外す事が無いのです。結局、最後までお祈りの為の部屋が使われることはありませんでした。

そして定時上がりで夕食を共にするときには、彼らは豚肉の料理をオーダーして平然と食べます。そればかりか、ビール等のアルコールも人前で平然と飲み干します。

イスラムではアルコールは「悪魔の水」であり、マレーシアでも中級以上のホテルラウンジなら外国人は飲めますが、安宿に泊まったりするとビールを求めてチャイナタウン探しに奔走する羽目になります。

彼らによれば、日本にいるのだから構わないそうで、マレーシアにいても家の中ではこっそり飲んでいるとも言っていました。

これが意味するのは、国を発展させる為に技術を学べば学ぶほど、国家の根幹をなすイスラムの価値観が色あせるということです。現代の科学は西洋文明発祥のものであり、それを取り入れる事はイスラム的倫理観の崩壊をも意味します。

それに加え、日本的な会社組織にも彼らは馴染めません。年功序列の無能な上司が絶対権力を持ち、最優先だと指示した仕事の上に、更に最優先の案件を無理矢理ねじ込みます。

極めて優秀で頭脳明晰、西洋的価値観に目覚めた彼らにとっては馬鹿馬鹿しくてやっていられないでしょう。

現に、彼らが研修を終えてマレーシアに戻った1年後には、華僑系の数人を除く殆どが離職していました。もっと自由で実力主義の、欧米系の企業に移る場合が多いそうです。

まず間違いなく、マレーシアにおいてプロトンの発展を阻害した大きな要因の一つだと思います。

それに対してタイ人の95%は仏教徒であり、宗教的制約事項も少なく、西洋文明や技術を取り入れても宗教的崩壊には至りません。日本の自動車各社の指導を受けながら次第に実力をつけ、現在の高品質と自動車輸出国の地位を手に入れたと言えます。

あくまで日本を筆頭とする他国のブランドで売っているに過ぎませんが、タイの貿易収支を支える産業に成長したことは間違いありません。

では、タイの宗教に全く問題がないかと言えば、そうではありません。彼らは敬虔な仏教徒が多く、早朝に托鉢する僧侶に両手を合わせて拝み、供物を捧げる姿が至るところで見られます。これは葬式仏教と化している日本とは違い、素晴らしく純真で眩しくすらあります。

そして彼らは死後の世界、すなわちあの世や地獄といったものを頑なに信じており、いい大人がちゃちで出来の悪いその手の映画を真剣な眼差しで観ています。更には現世でいかに徳を積むかによって、輪廻転生する来世の境遇が決まるのだと信じきっています。

一体何が問題なのかと思われるかも知れませんが、これがタイの民主化や先進国化を阻害する要因です。金持ちは様々な慈善事業に大金を寄付し、庶民も托鉢の僧侶に施しを欠かしません。

ところがこれらの行為は自分が「徳を積む」為であり、決して利他的なものでは無く、あくまで利己的な行為なのです。徳を積み、来世で恵まれた環境に転生するための先行投資でしかありません。

これはすなわち、現世で貧困に生まれた人々は前世で徳を積まなかったからであり、自業自得だという考えと密接に関わり合います。

特権階級や金持ちに生まれた人達は前世で徳を積んだ当然の結果であり、貧困に生まれた人達は前世で徳を積まなかった馬鹿な人間に過ぎません。軽蔑の対象であり、愚か者の証であり、彼らに施しをすることは決して彼らの為ではなく、自分の来世をより良くする為の徳を積む行為でしかないのです。

そしてタイには相続税も固定資産税もありません。

つまり、特権階級や金持ちの子孫はいつまで経っても金持ちのままであり、貧しい人達の子孫はいつまでも貧困から抜け出せません。富の再分配の仕組みが存在せず、社会福祉の概念は無きに等しく、その事に疑問すら抱かない社会だと言えます。

本質的には上記のような問題をはらんでいるタイですが、先進国から旅行で訪れる分には全く問題にはなりませんし、多くの場合問題に気づきさえしないでしょう。

今日のタイは立派な観光立国でもあり、穏和な性格の人が多い(ように見える)事もあって、「微笑みの国」などと呼ばれていますね。パタヤやプーケット等、ビーチリゾートを訪れた方も多いかと思います。

どこへ行っても貧困を原因とする売春婦が多いのが家族連れには難点ですが、リゾートに滞在して観光地を巡る程度であれば治安もかなり良好ですし、楽しい時を過ごせるでしょう。

ただし、これはあくまで「東南アジア諸国の中では比較的治安が良好」ということに過ぎません。当たり前ですが日本とは違いますから、それなりの用心は常に必要です。

ところが実際にタイ人の中へ入って生活してみると、随分と事情が違ってきます。

発展途上国のご多分に漏れず、タイでは登録制で銃器の所持が可能です。当然ながら非合法の銃器を売買するブラックマーケットがあり、誰でも安価に手に入れる事が出来ます。

一般家庭のお茶の間に実弾を装填した拳銃が無造作に転がっているのは日常的な光景ですし、部屋の隅にはショットガンが立て掛けられていたりもします。少し田舎へ行くと、まがりなりにも観光客相手のレストランの片隅で拳銃の手入れをしている光景を見るのも度々です。

当然ながら銃器を用いた犯罪が多発し、強盗、殺人、レイプと何でもありの随分とバイオレンスな世界です。

彼らの中には自衛の為に常に拳銃を手放さない人もいますし、それ程ではなくとも夜間に出かける際には拳銃を携行するケースも多いです。足手まといになるなと予備の拳銃を渡され、私までジーンズの腰に飛び道具を隠し持つ羽目になります。

しかしながら、これは極めて合理的な行為でもあります。相手が銃器で武装しているのなら、こちらも同等の銃器を持ち、対等の立場に立って抑止しなければなりません。これは国と国との関係でも同じ事が言えます。

そんな、日本の常識からすればとんでもない世界ですが、逆に利用価値も大いにあります。

前述の戦闘機グリペンが納機されたスラタニは、私にとってなじみ深い場所です。著しい発展を遂げる首都バンコクは高架鉄道スカイトレインの整備で青い空が塞がれてしまいましたが、古くからの商都であるスラタニは、どこか一昔前のバンコクの雰囲気が漂うような、時間の流れがゆっくりとした素敵な街です。ついつい、二ヶ月も長居してしまった事すらあります。

市街から車で30分ほどの郊外に、スラタニのアーミーベースがあります。ゲートには小銃を抱えた衛兵が立っていますが、タイ国籍の成人が全員持っているIDカードを1枚だけ提示すれば、車に同乗しているのが外国人であっても、大人数であっても、ほぼノーチェックで入場することが出来ます。実にいい加減で、タイらしいといえばタイらしい話です。

敷地内を進むと、片隅に四方がオープンエアーの建物があります。最初は信じられないのですが、このいい加減で適当な施設が射撃練習場です。

銃器は自前で持ち込んでも構いませんし、決して新しい型ではありませんが、それなりに手入れされたリボルバーやオートマティックの拳銃、小銃も借りることが出来ます。弾薬は箱買いします。

壁がなく眩しい太陽の光が差し込む開放感の中、拳銃と実弾を持った人間がうろうろ歩いている異様な光景です。適当にブースを決め、ターゲットの同心円が印刷された紙をクリップに挟み、手動でロープを操作して適当な距離にセットします。あとはただひたすら撃つだけです。

海外の観光客相手のシューティングレンジ等で射撃を経験された方も多いかと思いますが、ストックを肩に当てられる小銃はともかく、拳銃は本当に当たりませんね。少なくとも、私の筋力では38口径の反動を無理矢理押さえ込むのは不可能で、当初は何とも情けない結果でした。

アメリカFBIの統計によれば、捜査官と容疑者が拳銃の銃撃戦になる距離は7~8mが一般的だとされています。銃社会のアメリカですらそうなのですから、海外でホールドアップに遭遇した場合、距離が5m以上離れていれば走って逃げろと言われるのも頷けます。

とにかくひたすらに、色々と工夫して試しながら一箱の弾薬を撃ち尽くすと、もう一箱買い足して撃ちますが、最後には手が痺れてきてその日は終了となります。拳銃のレンタルと二箱の弾薬で、合計1500円程度の支払いです。

悔しいので毎日のように通うことになりますが、タイ人にとっては日給を上回る金額でも、日本の物価感覚からすれば大した金額ではなく、撃ち続けるうちに徐々に当たるようになってきます。

遂には、笑みを浮かべた軍人のおっさんが歩み寄り、「おい、日本人。随分マシになったじゃないか」と声をかけてきます。まあ、Tシャツに短パンにゴム草履で毎日バンバン撃っていれば目立つのは仕方ありません。多少のタイ語が使えると、冗談も弾んで彼らの私物の高級な拳銃を貸して貰えたりもします。

慣れてくれば当たるのは当然ですが、ゆっくりと構えて慎重に照準を定めているようでは実戦で役に立ちません。撃たれる前に撃たなければ、自分が死ぬことになります。

よって次なるステップは、素早く狙いを定めて撃つこと。それに加え、確実に敵を仕留める為に必ず2発連射しろと軍人のおっさんに教えて貰いました。

またしてもスラタニ基地に通い詰めの日々が続きましたが、その甲斐あって随分と上達しましたし、素早い照準と2発連射も体が覚え込みました。

ある時、ドイツ人の友人とスラタニの街で落ち合う事があったのですが、彼と射撃の腕を競うことになりました。ドイツは2011年まで徴兵制がありましたから、彼は軍隊で銃器取り扱いの訓練を受けており、身長2mの軍事マニアでもあるので相手に不足はありません。

果たして、南国の発展途上国で行われた日独対決は、僅差ながらチビの日本人勝利となりました。私にとって通い慣れたスラタニ基地の射撃場は有利だったと思いますが、満足いく結果が得られました。

射撃の命中率は消費した火薬の量に比例する、という法則が実証されたとも言えます。

近い将来、尖閣諸島を巡って日中の局地戦が勃発する可能性は高いと思われます。全面戦争はないにしても、日本国内では在日中国マフィアや工作員、不良滞在者達がテロやゲリラ行為に及ぶのは必至でしょう。

陸上自衛隊及び警察組織は原発を始めとする重要インフラの警備が任務となり、警官の配置が手薄となった市街地では情勢混乱目的の無差別殺戮が行われると予想されます。

反日教育を受けて育った彼らは、丸腰の民間人であろうが日本人を一人でも多く殺害する事を誇りにすら思うでしょう。

敵と味方が銃撃戦になれば、どちらかが倒れて持ち主を失った銃器が残されます。それらを鹵獲して使うのはゲリラ戦は元より、正規軍の戦闘でもありふれた行為です。

ですが、仮に目の前に銃器が転がっていても、厳しい銃刀法と良好な治安に守られ、徴兵経験もない一般の日本人は殺されるのを待つしかありません。これは有事における、日本のアキレス腱となるでしょう。

私はむざむざ殺されるのは御免です。有事の際には銃器を鹵獲し、自分の身は自分で守るつもりです。ゴルゴ13にはなれませんが、定期的に射撃訓練を継続しつつ、来るべき日に備えます。

本来ならば政府の責任において、成人への射撃訓練を義務づけるべきだと考えますが、事実上それは難しいでしょう。

よって、我々一般人が銃器の扱いを習得しようとすれば、自ら海外でそれを実施するしかありません。グアムやハワイでも構いませんが、例えばタイのような発展途上国で軍施設を利用出来れば、費用面のメリットは大いにあります。

素早い照準と2発連射、これは必ず忘れずに習得して下さい。

さて、鬱陶しい梅雨が明けると、暑い8月が毎年やってきます。そして8月6日の広島、8月9日の長崎、8月15日の終戦の日。

もう68年も経っているのに、毎年のように繰り広げられる侵略戦争への謝罪と不戦の誓い、そして原爆と原発を同一視する馬鹿げた反核マスコミ報道。

幼い小学生の子供が洗脳され、大人に押し付けられた宣誓文を読み上げる茶番劇もお決まりです。

戦火に散った英霊を慰霊するのは重要な事ですが、いい加減に戦勝国によって植え付けられた自虐史観は捨て去り、真実を、誇りを取り戻すべきです。

我々はかつての大日本帝国を、そして白人支配を拒否した自衛戦争たる大東亜戦争を、アジアの国々を独立へと導いた大東亜共栄圏の理想を、大いに誇っていいのです。正しい歴史観と自信を取り戻すべきです。

終戦時に2歳だった人はもう70歳です。12歳だった人なら80歳。我々はこれら先人の言葉を尊敬をもって受け取るべきですが、「戦争は絶対に繰り返してはならない」と唱えるばかりの言葉はあまりにも無責任だと思います。

戦後の焼け野が原の日本には、守るべきは国体しか残されていなかったでしょう。

しかし、産業が復興・発達し、技術力が上がり、国が富めば富むほどに、守るべきものが増えていきます。欠かせない資源の輸送路しかり、輸出品の輸送路もしかり、海外進出した企業の権益や日本人の安全確保もしかり、様々な国際貢献もしかり。

貧しい中で身を粉にして懸命に働き、子供を育て、国を豊かにしてきたのは他ならぬ先人達です。その結果として日本は経済大国になり、守るべきものがどんどん増えていきました。もう、日本は敗戦の頃とは何もかもが違うのです。

それらが今、深刻な危機に晒される時が来ています。やりたい放題の中共から国土を守るだけでなく、日本は東アジア全体をまとめ、引っ張っていける唯一の国であり、その責任があります。豊かな国を次の世代に引き継ぐ責務があります。

だれも戦争がしたいなどとは思っていません。可能な限り戦争を回避する為の、抑止力としての軍備増強が必要であり、それに伴い憲法改正を含む法制度の整備が必要です。それに加えて、自虐史観を捨てて国家に誇りを持つ事も大切です。

21世紀の東アジアの安定と繁栄は、今まさに我々が立ち上がれるかどうかにかかっているのです。堂々と、胸を張って前へと進みましょう。

(2013年8月18日記)


軍事情勢レポート7 新たなる東亜の繁栄 Part1
http://ochimusya.at.webry.info/201309/article_7.html

軍事情勢レポート7 新たなる東亜の繁栄 Part2
http://ochimusya.at.webry.info/201309/article_8.html


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Link:

軍事情勢レポート6 皇国の興廃この一戦にあり 4
http://ochimusya.at.webry.info/201306/article_7.html

軍事情勢レポート6 皇国の興廃この一戦にあり 3
http://ochimusya.at.webry.info/201306/article_6.html

軍事情勢レポート6 皇国の興廃この一戦にあり 2
http://ochimusya.at.webry.info/201306/article_5.html

軍事情勢レポート6 皇国の興廃この一戦にあり 1
http://ochimusya.at.webry.info/201306/article_4.html

真の敵との戦い
http://ochimusya.at.webry.info/201306/article_3.html

軍事情勢レポート5 第一部 中共の野望
http://ochimusya.at.webry.info/201305/article_8.html

軍事情勢レポート5 第二部 韓国の軍事力
http://ochimusya.at.webry.info/201305/article_9.html

軍事情勢レポート5 第三部 中共の侵略の歴史
http://ochimusya.at.webry.info/201306/article_1.html

軍事情勢レポート5 第四部 中共海軍の軍事力
http://ochimusya.at.webry.info/201306/article_2.html

対中包囲網構築への道
http://ochimusya.at.webry.info/201305/article_1.html

軍事情勢レポート4 空軍力~防衛産業~朝鮮半島
http://ochimusya.at.webry.info/201305/article_2.html

軍事情勢レポート3 核の拡散と日本の決断
http://ochimusya.at.webry.info/201303/article_5.html

軍事情勢レポート2 開戦前夜は近し
http://ochimusya.at.webry.info/201302/article_9.html

軍事情勢レポート1 牙を剥く中国と暴走する北朝鮮
http://ochimusya.at.webry.info/201302/article_1.html

世界平和に貢献する日本の核武装
http://ochimusya.at.webry.info/201206/article_13.html

国防アレルギーは滅亡への道 Part1
http://ochimusya.at.webry.info/201107/article_11.html

国防アレルギーは滅亡への道 Part2
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